2013年6月24日月曜日

80. カレラカップ見てきました

2013年6月13日(土)にツインリングもてぎで行われたポルシェカレラカップを見てきました。GT3のカップカーの持つ迫力を楽しむことができました。1位から3位までは、まだ20歳の男の子達です。日本のレースも大分変りましたね~。星野一義や中嶋悟、生沢徹等の時代とはまるで違います。日本も欧米同様にカートで幼少時から鍛えられたきた少年達が表彰台を独占する時代になってきました。とても、20歳とは思えない少年達のドライビングを見ていると、多少の違和感があります。レース場まで、ボロボロの軽自動車のような(失礼!)車で出勤し、GT3のカップカーに乗り込み、表彰台を独占し、またボロボロの軽自動車のような車で帰って行くわけですから(苦笑)。そのギャップに好感を覚えました。GT3カップカーに乗るのは少年達にとってあくまで「仕事」でしかないのですよね(納得!)。プロ意識に乾杯!!


レース後に次々と戻ってくるカップカー(1)
 
 
レース後に次々と戻ってくるカップカー(2)
 
 
優勝したブライトレーシングのカップカーです。御世話になっているポルシェ目黒さんがスポンサーです!
 
 
レース場ではいろいろなプロドライバー、メカニックと話をすることができました。その中で大変に興味を覚えた内容が、新型の911のMTに関してです。プロドライバーは僕と全くの同意見でした。最新の911のMTは、新型のボクスター、ケイマンに比較して、「クラッチ、ギアのキレが無く、従来のMTファンをかなりガッカリさせる仕上がりになっている。あくまでPDKが主体で、MTはおまけ的な存在になってしまっている。フェラーリがF355までがMTが最高であったが、その後はフニャフニャ感が強まり、その内、MTが廃止になっていったことと似ている。911もMTが無くなるのではないかと。。。日本ではPDKが多いが、MT愛好者が多い欧米では大きなクレームになるのではないか」と強調していました。彼らは、新型ボクスター、ケイマンのMTは最高だと言っていました。しかし、新型の911のMTは酷いと。。。 これは僕が感じた通りでした。ボクスターのMTを検討している方が、間違って911のMTを試乗して、「これがポルシェのMTか?」と判断して欲しくないと心の底から思いました。間違いなく、新型ボクスター、新型ケイマンのMTと、新型911のMTは違います! これは僕の推測ではなく、プロも認めた明白な見解だと思っています。評論家がどう言おうが、僕は自分の感覚が間違っていないと思います。
 
「ポルシェはMT愛好者が世界中で大変に多いのが特徴であるが、ポルシェがこれらの愛好者にMT車をどういう形で残すかが問われる。MTをポルシェが無くすとは考えずらいが。。。」とも言っていました。
 
確かにポルシェには熱烈なMT愛好者が多いのは事実です。実際、今回のもてぎでケイマンを借りて、サーキットを走らせてもらいましたが、PDKは本当に楽ですね。車との一体感はやはりMTよりも劣ることがわかりました。助手席に乗っていた妻が、「な~んだ。サーキット走行って簡単じゃない。これなら私にもすぐにできそう」って言われてしまうほど。。。。(苦笑)。。。。
 
実際、コーナーに入る手前の減速は確かに、「超楽チン」ですよ。素早い減速操作が完璧に出来てしまうのですからね。減速ギア操作という点に焦点を絞りますと、「高得点」が簡単に取れてしまうのですね。ライン取り、ブレーキングに集中できるのはとてもいいことだと思います。僕がプロのレーサーであれば、間違いなくPDKを選択するのは500%間違いないです。余計な努力をしなくてもいい所で努力をせずに済むのは確かに楽です。
 
しかし、街中運転ではやはり面白くも何とも無いです。これは、もてぎで再度、実際にPDKをお借りして普通に走った時に思ったのです。PDKが面白くなる時って、サーキットでの全開走行、峠での全開走行の時だけだと思います。しかし、峠で全開走行は厳しいですよね。峠では「何ちゃって全開走行」でしょうから、そのレベルであれば、MTの方が絶対に面白いです。また、速さもそんなに変わらないはずです。つまり、PDKが速いか、MTが速いかの議論の対象になる速度領域ではないということです。サーキットでは間違いなくPDKが速いです。これはプロも認めていました。
 
しかし、しかしですよ。普通の車ではどうでしょうか。カレラカップと並行して行われていた自動車レースは他にもあったのですが、BMW、MINI、CRZ等のレース仕様車は皆、MTです。これらの車の場合はMT仕様の方が全然速いのですね。
 
つまり、ATかMTではなく、あくまでポルシェのPDKがMTよりも速いだけなんですね。自分の場合、どんな車に乗っても速く走らせるスキルを身に着けたいので、ポルシェのPDKだけを乗りこなしていても、他のスポーツカーにパッと乗って、パッと速く走らせることができないのであれば、僕の場合のアンチエイジングには役立たないと思っています。
 
僕がアンチエイジングをする上で是非、身に着けたいスキルは、年を取ることを遅らせる能力なんですね。楽器もやるのですが、それは音楽を聴くのではなく、自ら演奏することで、生涯に渡り、手足、脳を働かせてPlayすることで、普通の人よりもエイジングを遅らせようということなんです。
 
車の運転も同じです。PDKで車に主導権を取られるのではなく、自分が主導権を握り、車を自分の両手両足、脳で完全にマネジメントすることで、全身の神経を研ぎ澄まし、脳をフル回転させ、「鋭く感じ、鋭く迅速に反応する」体を作り、維持することなんです。
 
アンチエイジングでは、かなり細かいこと、繊細なこと、難しいこと、面倒なことをやり続けることが重要だと思っています。年とると、これらのことが面倒になってきます。僕はむしろ、こういった面倒なことを楽しんでやりたいと思っています。楽器演奏、MTでのスポーツ走行はまさにこれにビッタリはまります。システム構築やネットワーク構築もこれに相当します。いずれも老化防止には相当に役立つものです。可能な限り、人生を長く楽しむという視点は忘れてはならないと僕は考えているのです。健康でいないと、厚生行政の赤字額増加に加担してしまい、不況で苦しむ若者への負担をますます大きくしてしまうと思います。自分が健康を長く維持できるのであれば、それだけ国の負担、若者の負担を軽減できるのです。
 
こんなことは過去ブログでも何度も言っているのですが、昨日、もてぎでPDKを借りてトロトロ走行をした時、「やはり違うな~」って思いました。助手席に座っている妻も、「PDKってエライ軟派ね~。これなら私でも練習無しで楽勝ね!」って言われてしまうほど。。。「運動神経磨かなくてもいいわね、PDKならば。。でも、何かちょっと違うと思うけど。。。。」って。。。。
 
妻は、もてぎでは、男達がMTでミニやBMW、CRZをガチャガチャ動かしている姿を見て、「ああいう汗水垂らして、必死でやっている男達っていいよね~。最近の車嫌いな若者達よりもよっぽど自然で素直に見える。女性から見ると、やはり素直に好きなことに必死でやっている男って可愛いのよ」って言っていました。そういう妻から見ると、「PDKはちょっと違う」って自然に思ったのでしょうね。「運動神経が無くても、反射神経が無くても乗れる車なんだね」って言われたのはショックでしたよ。ポルシェ911のMTが最悪な状況になったことで、恐らく、911にMT設定が無くなると僕は予想しました。明らかに、PDK主体の設計であり、MTは「残さないと世界中の愛好者に怒られるから、取りあえずPDKから流用するか」という程度であり、専用設計ではないと思います。でないと、あのMTは無いでしょう、やはり。。。 911のMTであれば、正直、欲しくないです。
 
結論、911を買うのであれば、僕ならばPDKを買います。そのくらい、911のMTはキレが足りません!! もはや911のMTは終わったのかもしれません。設定は残っていますが、PDKを流用しただけで、キレの無いMTとなり、もはやMT愛好者が期待するものではないと!
 
どうした、911のMTよ! やる気を感じないぞ。お前もPDK専用車となるのか。わかった。そうであれば話は非常にわかる。操る楽しさが基本ではなく、「速く走る、燃費もいい」をひたすら追いかけた結果だな! もはや、PDKはMTよりも「全然速い、しかも燃費がよい」となった。であれば、それをさらにレベルを高めていくのに専念し、MTは捨てると。納得だ。。
 
結論、恐らく、新型ボクスター、新型ケイマンはポルシェ最後のMT絶品車となると想定します。空冷車が未だに愛されているのと同じように、新型ボクスター、新型ケイマンはポルシェ過去最高のMT車としてこの世に刻みこまれるでしょう。
 
であれば、最後の究極のMTカーであるボクスター981、ケイマン新型をいつまでも大切に持つことがMTポルシェ愛好者には重要な視点となります。僕も決めました。911を仮に将来購入するとした場合、MTは捨てます。PDKにします。しかし、現在、所有しているボクスター981のMTを手放すことはしません。これを手放してしまうと、もうMT絶品車は手に入らないでしょう。
 
時代は大きく変わりつつあるのですね。
 
ポルシェよ、やはりか。。。。 僕が個人的に思っていたことと同じことをプロに言われてしまったよ。。。 俺はポルシェのMTに惚れ込んだのだが、時代は大きくPDK主体に変わろうとしているんだな。。であれば、俺はボクスター981のMTを将来長い時間に渡って、手放すわけにはいかないよ。911を買う時が来ても、お前を手放すわけにはいかなくなってきたよ。長く付き合ってくれよ、ボクスター981よと。。。。
 
ちなみに、現在のカップカーはシーケンシャルですが、新型GT3からはPDKとなるようです。
 
しかし、これもプロが言っていましたが、ハンドル切りながらの減速操作はやりづらいと。。。確かにそうですよね。PDKのパドルもハンドルと一緒に回ってしまいますからね。これも僕が思っていた通りです。ドリフト走行の時等はかなりやりづらいと思います。パドルではなく、ギアレバーを使うことになりますかね~。。。ハンドルがF1並みに小さいとやりやすくはなりますよね。。。。
 
現在のカップカーはシーケンシャルですので、クラッチペダルは発進時以外は使いません。シフトアップはレバーを手前に引いて、シフトダウンは前方に押すだけです。引くか押すだけでクラッチを踏まずにギアシフトが出来ますが。これもいろいろあるようで、山路選手などは、シーケンシャルでもクラッチペダルを踏んで、普通のMT操作をしているようです。クラッチペダルを踏まずにギアシフトをする場合、エンジン回転数が完璧に合致していることが前提だと。エンジンのアオリを間違えるとクラッチが焼けてくると。。。実際、カップカーで予選の時にアオリを間違えて、クラッチがツルツルになり、本線前にクラッチ交換ということがあるそうです。それを防ぐために、敢えてクラッチペダルを踏んで、変速操作をする時もあると。。。。
 
この点、初めて知りましたが、詳細は分かりません。人によって言うことが異なりますし、もう少し、正しく論理的に知りたいと思っております。
 
 
 
 

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