55. 腹と腰に来るエンジン欲しいな～

素のボクスター981を購入して、ガンガンに走り込んでいますが、最近、寂しいな～って思うことがあります。やはり、エンジンパワーですね。265馬力の話です。

正直、これまで僕が乗った車の中では265馬力は一番パワーがある車です。しかし、国内外を問わず、265馬力は別にどうってことない水準です。しかし、この素のボクスター981を非力だと思ってなめていると、とんでもないことは過去のブログで記述しました。くねくねの峠道では、この素のボクスター981はとんでもなく、恐ろしいいほど速く走ることができました。バランスがめちゃくちゃよいのですね、恐らく。素の911と比べてもそんなに劣ることは無いどころか、ひょっとすると一般道路では速いかもしれないと思います。凄腕の人の助手席に乗った経験では、心臓が飛ぶほど速かったです。今の自分の腕ではまず間違いなく事故る速度の話です。911であれば、リアが流れ出し、ガードレールにぶつかっていたかもしれない速度です。ボクスターの方が一般公道レベルでの過激な走行では911よりも速いと想定しています。

但し、サーキット走行となると素の911の方がやはり速いと想定します。あくまで一般公道レベルでの速さ（競うものではないですが、、、、、）を比較した場合です。

僕が寂しいな～って思っているのは、腹や腰に響くエンジンの底力です。ボクスター981の場合、どうしても優等生的なサウンドで、腹と腰に響いてこないのですね。窓を開けたり、オープンの時は耳にガンガンに迫ってくるのですが、腹と腰には全く響いてこないです。逆に言うと、窓を閉めていると、静寂感が際立ちます。つまり、一般論で言うと静かで乗り心地がよいです。それでも、普通のクラウンとかと比べると、エンジン音は相当に聞こえますが。。。。

ポルシェらしいガンガンに迫りくるエンジンサウンドということになると、ボクスター981の場合、窓を閉めた状態で運転していると、物足りないです。これは、ボクスターSでも同じことを思いました。ケイマンSの新型でも物足りないです。

やはり、やはりなのですが、911のSモデル以上になるのですね～。迫力のある化け物エンジンサウンドとなるのは。これはマジで腹と腰にきますよね～、本当に。素の911でも迫力は無かったです。素の911であるならば、ボクスター981から乗り換える気はありませんでした。同じ911でも素とSでは腹と腰に来る度合がまるで違いました。そのくらい911Sはエンジンが別物でした。350馬力と400馬力でそんなに違いますかね～。ちょっと違い過ぎると思いました。

但し、一般的なエンジン音となると、ボクスター981でも相当に迫力があります。ボクスターが近づくと皆、そのエンジン音にびびりますよ、これ本当です。デパ地下の駐車場でエンジンかけると、凄いことになります。どこのレーシングカーだよって思うほど迫力ありますし、超目立ちます。ポルシェエンジンの迫力は素のボクスターであっても相当にあるのは事実だと思います。僕もボクスターにエンジンをかける瞬間は喜びの瞬間であると同時に、周りがギクってするからちょっと恥ずかしいです。これがまたたまらないのですが。。。。

しかし、購入後半年で、僕も相当に慣れてきてしまったのですね。人間とは不思議なもので、「もっともっとパワーが欲しい。迫力が欲しい」と欲が止まらないのですね。試乗した素の911のMTでも全く物足りないので、911であれば400馬力のS以上でないと、欲が満たされた感じにはならないでしょう。

人間とは不思議ですね。慣れとは不思議です。慣れると、以前は憧れていたものが急に普通になってきてしまうのですからね。逆に言えば、自分の能力が上がったということでもあります。自分のマネジメント能力が上がったことで、もっともっと上を目指したくなるというやばい病気です。

しかし、911のSモデルの迫力は金銭的に厳しいです。日本で買うとやっぱり1600万円～1700万円はかかります。米国ならば1000万円ちょっとですか。。。。差が大きすぎますよね、ちょっとこれは。。。いくら、腹と腰にくるエンジンが欲しいからと言って、米国で1000万円で買えるものを、わざわざ1700万円出して買いたいかと考えると妙に腹が立つのです。700万円の差となると、ボクスター1台分の差ですよ！　これはないでしょうって思うのです。

ということで、素のボクスター981のエンジンをガンガンに回しまくって、迫力を味わってしまおうという結論となります。パワーが無いので、本当にエンジンをガンガンに回すことができます。911Sで同じことしたら事故りますよ、まじで。素のボクスター981と言えども、一般道路で5000回転以上常時回していれば、これは相当に痛快、ゴキゲンな状態で、これはもうたまらんですよ。4速から3速、3速から2速へのシフトダウンで、豪快にブリッピングし、エンジンがドカ～んと鳴り響き、回転合わせが見事に決まり、コーナーからの立ち上がりで豪快に加速していくのは最高です。街中で911Sが同じことをやろうとすると、恐らく4000回転ぐらいまでだろうと思います。素のボクスター981の場合、8000回転ぐらいまで回していますからね（苦笑）。。。倍ぐらい回せば、ストレス発散ですよ。街中で一体何やってんじゃって。最悪ですね～。。。。いい歳こえたおっさんが。。。。。

しかし、こんな感じで素のボクスター981でエンジンをどれだけぶん回しても腹にも腰にも全く響いてこないのは、やはり寂しいですね。優等生ですよ、ボクスターは。911Sのちょい悪感覚が欲しいです。911Sのワルの感覚、色気が素のボクスター981には無いのです。デザインはワル度合が高いのですがね～。。。。エンジンにワルさが無いのです。。。。

ボクスター981に乗ってまだ半年ですが、ポルシェ地獄にハマッて困っています。またカタログチェックを再開しているほどですからね、金も無いのに。。。。妻がいい加減にしろって言っていますよ。「Pちゃん、返品するよ」って毎日言われています。。。。

ひょっとすると、911Sでも物足りなくなるのかもしれないですよね、GT3、ターボもありますからね！　自分の性格からして、GT-Rと同じ加速力をやっぱり求めてしまうと思います。とすると、ターボかターボSになりますよね、恐らく。しかし、完全に予算オーバーです。

結論、フォーミュラカーやカップカーとなるのかもしれません。もはや、MTだろうが、シーケンシャルだろうが、PDKだろうがそんなことはどうでもよい領域です。フォーミュラカーを運転すれば、ポルシェの911だろうが、GT3だろうが、全てがスローモーションとなりますよ（笑）。腕を上げるためにも、フォーミュラカーの運転をやはりどこかでトライすべきではないかと思えてきました。どうやったら、フォーミュラカーに乗れるのか研究を開始しました。

日本でもフォーミュラカーでのレーシングスクールがあるのですね。凄いです。免許を持っていない中学生、高校生が多く参加しているようです。恵まれていると思いませんか！！　まだ免許持っていない内に、フォーミュラカーでレーシングテクニックを学ばせるスクールですよ、凄いですよね。メニューを見て笑ってしまいました。入学して最初の1週間で、ヒール＆トウができるようになると。。。大笑いですよ。。。。小さな子供達が、コーナー手前で、ガツンとヒール＆トウしている姿を見ていると、本当に大笑いです。免許すら持っていないのに、最初の１週間でもうヒール＆トウですからね。子供の成長って本当に速いですね！！！！！　ヒール＆トウ、荷重移動等のレーシングテクニックを学んだ後に、一般の運転免許を取りに行く段取りになっているようですが、大笑いが止まらないです。。。子供達のテクニックを見ていると、笑ってしまうぐらい、凄いです、マジで。ゴルフと同じで、レースも若い10代の子供達が席巻する時代になると元気のよい日本になるでしょうね。あまり若年化してしまうのも問題ですが。やばい、やばい、またまた「アンチエイジング」になってしまう。。。

これからの高齢化の時代、50歳以降の人生をどう過ごすか、60歳以降の人生をどう過ごすかというテーマは重要だと思います。仕事、家庭、趣味、経済的計画性等。ポルシェでアンチエイジングと言っても、金がかかるので、それをどうまかなっていくかが鍵となります。となりますと、先立つものをしっかりと確保しないと話になりませんよね。そのためには、継続的な仕事をしないとどうにもならないです。60歳以降もポルシェ生活を享受するためには、60歳以降もある程度の収入を得られるようなキチンとした仕事ができないと話が始まりません。ポルシェ生活をエンジョイするためには、まずは仕事の能力を上げていかないとどうにもこうにもならないというのが結論ですか。。。

自分の場合、車以外では、ギターが生涯の趣味ですが、ギターって全く金がかからないのです。一度買ってしまえば、死ぬまでに恐らく1万円もかからない素晴らしくコストパフォーマンスが高い趣味なのですね。金もかからないので、真剣に働く必要も無いということになります（笑）。車の場合は全く違います。僕もポルシェにハマり始めて、仕事のガツガツ度合が強くなりましたよ（笑）。稼がにゃ、911Sも何もあったもんじゃないですから。。。そういう意味では、ポルシェにハマッて、良かったのかもしれません。人間、働かなくなったら終わりですからね。良くみると、ポルシェにハマッている人間は、まあ～よく働くこと働くこと。。。相当なハードワーカーばかりです。

1700万円の911Sなんて狂ったように働いている人間以外に買えないです、絶対に。住宅や家庭、教育等の重要な出費以外に、車に1700万円ですから、これは相当に頑張っている人間でないと有りえないことです。

僕は単純に考えています。男49歳で、1700万円の911Sを購入する力が無いと。もし、力があれば買えると。となると、力をつけさえすればいいのかなと。。。それではどういう力をつければいいのかなと。世の中から評価される仕事、世の中に貢献できる仕事でないと金は絶対に入ってこないと思っています。そうでない仕事は長続きしないでしょう。誰よりも貢献できる仕事をしないと、1700万円の車は買えません。こう考えると、相当に厳しい闘いになります。しかし、この闘いを乗り越えないとあの迫力のあるエンジン、腹と腰に来るエンジンは手に入りません。素のボクスターで充分であると思います。しかし、人間、絶対にどんどん欲が出てきます。近い将来、きっと、欲を抑えきれなくなるでしょう。。。これはポルシェが仕組んだ罠ですよ（笑）。その罠にもうはまりかけているのです。。。

う～ん、今の10倍以上、仕事頑張らないといけなくなってきました。10倍頑張って、収入は2倍ぐらい増えるでしょうか。。。。30代のサラリーマン時代、仕事ができないダメな社員でした。苦しみました。自分に能力もありませんでしたが、上司も正直、ダメな上司でした。ダメな部下にダメな上司なので、会社内での評価はさっぱりでした。夜中に会社で泣きそうであった時、話したこともない凄腕の10歳ぐらい上のI先輩に声をかけられました。忘れもしない33歳の時です。昇格では同期に大きく遅れをとっていました。焦りもありました。そんな時でした。「何か困っていることでもあるのか」と声をかけられました。僕は従事しているプロジェクトで自分の役割を果たすことができずに苦しんでいる状況を詳細に説明しました。自分の能力の無さからくるみじめな状況であることを言いました。その先輩は一通り僕の説明を聞いて言いました。

「はっきり言う。お前、相当に頭悪い。これから俺が言うチェックポイントに関して早急に対処しろ。対処が終わるまで会社から一切帰るな。終わったら、夜中でも何時でもいいから俺の携帯に連絡してかまわない」と。。。

その後、3日間、会社に泊まり込みました。家に戻ることはできませんでした。そして、I先輩に連絡を入れました。「どうやっても出来ないです。もう駄目です」と。。。

I先輩は「分かった。もうやめろ。所詮、サラリーマンの仕事なんてそんなものだ。お前は社長でない。そのプロジェクトから抜けろ。その代わり、クライアント企業とそのプロジェクトメンバーからの信頼は失う。それを覚悟した上で抜けろ。」

私はそのプロジェクトから抜けました。16年前の話です。品川に所在するクライアント企業でした。今でも品川駅近辺はあまり好きではないぐらいに屈辱的な経験です。

I先輩のアドバイスは続きました。「お前は相当に頭が悪い。だから仕事もできない。だから稼ぎも当然悪い。給料も安くなる、昇格も遅れる。当たり前だ。それにお前はどれだけの時間をそもそも仕事に投入している？　何？？　俺の半分以下じゃないのか」

さらに、「俺はお前より相当に頭が良い。俺よりも相当に頭が悪いお前が、頭が良い俺の半分以下の仕事量で俺よりも成果をどうやって出すのか」

僕は応えることができませんでした。

I先輩曰く、「もう結論出たよな。とにかく頭を使って働けよ。頭を使え。世の中のためになることは何かを徹底的に考え、地に足の着いたまともな仕事をしろよ。そのためにどうすべきかを頭を使って考え、本当に実行しろよ。金は後からついてくるから」と。。。

目から鱗でした。

I先輩は続きました。「俺の他にできる奴がいる。Sさんだ。まずはSさんのプロジェクトに入れてもらって丁稚奉公してみたらどうか」と。。。夜中の3時の話し合いでした。

僕はすぐにS先輩にメールしました。「何でもよいのでプロジェクトに入れて下さい。頑張ります」と。
すると夜中の3時だというのに、5分後に返信が来ました。「それでは、明日の8時からのミーティングにまずは参加してください」と。。。。

驚きました。その反応性の速いこと、速いこと。。。

5時間後のミーティングに早速、飛び込みで参加させてもらい、いきなりプロジェクトメンバーに入れてくれたのです。

そこからは気が狂ったように怒涛の仕事ぶりでした。3ヶ月間で1度しか自宅に帰りませんでした。妻には了承してもらいました。東京でも、3ヶ月間で１度しか自宅に戻らない人間、恐らくそんなに多くはないだろうなって思いました。会社の近くのスポーツジムで風呂に入り、着替えは妻に会社に持ってきてもらう日々でした。勿論、その後、離婚の危機を迎えましたが。。。。（苦笑）。。。

ハードワークを続けました。徹底的に頭を使い、どうやったら貢献できるかを徹底的に考えました。足りない頭をひねりました。人よりも頭が悪ければ、人の10倍考えるしかないと思いました。家に戻らない会社泊まり込みの生活を数年続けました。

猛烈に頑張り始めたので、会社も驚いたようです。頑張り始めた当初、約束していたボーナス金額の半分近くしか支給されませんでした。僕は憤りを感じました。「約束が違う。目標達成額で計算すると、支給金額は倍になるはずだ」と。。。人事部からかなり酷いことを言われました。

「他の社員には全員、約束通りのボーナスを支給している。しかし、君は別だ」と！！！

「どういうことですか」と聞くと、

「君がこんなに頑張って目標を大幅に達成するとは正直、予想していなかった。君には正直、全然期待していなかったんだよ。すまないが、今回のボーナス支給は泣いてくれ」と！！！

脳天を斧でぶち破られたかのようなショックでした。数ヶ月家に戻らず、家庭を振り返らずに必死で頑張って成果を出したのに。。。。毎日、着替えを持ってきてくれた妻にどう言ってよいか、苦しみました。

そして、妻に事情を説明しました。

妻は言いました。「人事部に従え。相手は大企業の人事部。勝負にならない。それよりも、何も反発するな。ただわかりましたと言え。そして、来年、もっと実績を上げて、ギャフンと言わせろ。頑張れ」と。。。。　　今思い出しても涙が出ます。妻の言葉が救いでした。

その後は、とにかく必死でした。相変わらず会社泊まり込みの毎日でした。数ヶ月間に1回の帰宅のペースは変わることはありませんでした。そして、目標達成を続けました。ボーナス支給はキチンとされました。会社からの信用を得ることができました。

自分で言うのも何ですが、本当に家に帰らなかったな～って思います。頭が悪く、要領がいい方じゃないので普通の人よりも時間がかかるのが僕です。でも言い訳しても仕方が無いので、他の人よりも時間を投入する以外に方法はありませんでした。

そして、39歳でサラリーマンを辞め、新たなスタートを切ったのですね。。。。そこからはもう闘い、闘いの毎日でした。49歳になった今でも闘いはまだ続いています。というより、ようやくスタートラインに立ったと思っております。実のことを言うと、まだ会社泊まり込みの毎日です。妻の逆鱗に触れ、ついに会社横に自宅を構えました。歩いて5分の所です。それでも帰ることができないのですね。自宅には風呂に入りに帰るぐらいです。

誰もホメてくれないので、自分を慰めると、かなり頑張っている方だと思いますが、男49歳で、911Sの1700万円の車を購入する力は無いです。会社経営なので、ローンも組めないです。現金で購入する以外に道は無いです。こんな感じで頑張ってはいるのですが、どうあがいても、もがいても911Sの1700万円には手が出ないです。完全な力不足です。素のボクスター981が一杯一杯でした。

これが現実なのですね。一体、どうやったら1700万円の車を買えるのか。これをあっさりと購入している人は本当に凄いの一言です。今の僕には到底無理です。

腹と腰に来るエンジンの話からこんな話に脱線してしまいました。このエンジンを買う人って、凄いな～って。。。。どれだけ頑張っているんだろうって思います。

しかし、しかしですよ。何で20代のチャラけたねえちぇんが911ターボS乗りましてんだよって心の底では思っています（苦笑）。この間、ホテルで見たあのねえちゃん、どう見ても、まだ20代のキャピキャピ女ですよ。金持ちの御嬢さんだろうけど、絶対に自分で働いた金じゃないですよね、あのターボSは。2000万円オーバーですよ。たいした仕事もしていないあんな女がターボS乗り回していいのかよってヒガミ根性丸出しの自分がいます。あの女、絶対に性格悪いに決まっているって勝手に想像しています。。。親は一体、どういう教育してんだよって思ってます。。。。これもヒガミ根性でしょうか。。。　こっちが必死で頑張ってるってえ～のによって。。。

まだまだ頑張りが足りないってのが結論です！　

そろそろ仕事に戻ります。