2013年4月16日火曜日

43. GT-Rに試乗します

取引先で大変にお世話になっている方がGT-R(35)を購入しました。550馬力の化け物です。「是非、試乗なさって下さい」という大変に嬉しい言葉をかけて頂きましたので、近日中、ちょこっと試乗させて頂かこうと思っております。

550馬力、100km加速2.9秒の化け物です。

僕もボクスター購入の際、GT-Rは購入比較対象にしておりましたが、ATしかなかったことと、妻が「ダメ」と言ったので、数秒で購入対象候補から外した経緯があります。なにしろ、スポーツカーを購入すると決めた時から、妻の命令で「MT以外はダメ」という厳しい指示が来たのですからね。変わった妻ですよ、本当に。まあ、おかげで今はポルシェのMTが手足のようになって本当に楽しいポルシェライフを楽しんでいるので、妻には感謝、感謝、感謝です。

それにしもて、ジャパニーズ・スーパーカーであるGT-Rは化け物であると皆言います。やはり、この化け物ぶりは体験しておくべきだと思っております。自分の器を広げるためにも、GT-Rは乗っておくべきだと。

日本の車で世界に誇れる車と言えば、GT-Rは入るでしょうね! 他にも世界に誇れる車を出して欲しいです。日本企業よ、頑張れ! っていつも思っています。

しかし、日本企業、最近、元気無いです。若者も元気無いような気がします。運転免許を持っていない若者、車に全く関心が無い若者。

車以外にも楽しいことがたくさんあるので、車なんてどうでもよい時代なんですよね。

僕の学生時代は海外旅行は夢でした。私も大学時代に海外に行く小さな夢を果たしましたが、当時は円も安く200円ぐらいでした。戦後の360円から比べれば大分安いですが、今の基準で言えば、安いです。くそ狭いエコノミー席でアメリカ往復でホテル代込みで、75万円だったことを覚えています。今からすると信じられないです。今ならば、10分の1で実現できてしまうでしょう。

今では、週末にちょこっと海外旅行も当たり前ですよね。別にどうってことないです。今の若者は幸せだな~って思います。海外に行くのが当たり前になったので、別に行きたいとも思わなくなってきたのですね。

つまり、今は大分、豊かになってきたのかなと思います。しかし、周りの若者を見ていると本当に豊かになったきたのかなと疑問に思うこともあります。海外旅行、衣服、外食費用を含めてかなり安価になってきたとは思うのですが、就職がそもそも厳しいですよね。高い給料を出してくれる大手企業では採用が厳しくなり、就職しても昔のようには簡単には昇級しないです。バブルなんてのも無いですし。

最近の若者を見ていると本当に堅実だな~って思います。ちゃらけている若者が少ないという反面、面白みにも欠けていると思います。

「車に乗って、女の子とデートして楽しい」なんて思わず、デートしても割り勘、電車で移動、ネットで会話で充分という時代です。勿論、車は所有せずに、旅行費用等に回している若者が多いです。私の大学のゼミの後輩も、昔の私の時と比べて、皆、よく勉強しています。大学時代から会計士、司法試験等の資格をばりばり取得し、就職後に首切られてもよいように対策を練っているのですね。

どうも「つまんね~な~」と思ってしまうのですね。。。。(苦笑)。。。。

私の妻なんかは、大学時代、専攻は「源氏物語」ですよ。正直、糞の役にも立たないです。しかし、こんな糞の役にも立たない文学を勉強できる心の余裕があったのは事実です。弊社で働く若者が、妻に「源氏物語勉強して何の役に立つんですか」って小馬鹿にしていましたが、そのシーンを見て、笑ってしまいました。。。。 

妻曰く、「人間としての教養を身に着けるためよ。日本人として、源氏を含めた古典を勉強することにより、日本人としての幅を深めるためよ」と説明していましたが、若者曰く、「へえ~、そうなんだ」と冷たいレス。。。。。

文学を学んだ人達と一緒に仕事をする機会が少なくは無いです。彼らが糞の役にも立たないことを勉強してきたから仕事が出来ないかと言えば、そんなことは全く無いです。それどころから、経済、会計、商学といった実学を勉強してきた人と比べて、リーダーシップに優れ、先行きを見通し、芯のある仕事、地に足の着いた仕事をしているケースが多いです。

僕は経済学部出身ですので、どうしても「経済合理性」に重点を置きがちです。文学部出身の方と仕事をしていると、「経済合理性」ではなく、「美」の観点が強いです。ビジネスにおける「美」とは、つまり、「何のために仕事をしているのか、この仕事をしてどう貢献できるのか」ということです。つまり、「儲け」先にありきではなく、「社会の役に立つのか、価値がある仕事なのか」が先に来るのですね。しかし、大局的に見ると、結果として、「美」を追求している企業、人の方が、最終利益を得ているケースの方が多いと思うのです。短期の経済合理性を追求するよりも、「市場価値(美)」を追求している人の方が、市場からの信頼を勝ち取り、結果として、利益を上げているという流れです。

文学系出身者との仕事ではいつもそれを感じます。骨太なものを感じることが多いです。

私自身も経済合理性ばかりを追求する行動から、「美」を追求する行動に大分変えてきました。意外にも、何とかなっている状況です。勿論、将来どうなるかはこれからの頑張り次第ですが。。。

ポルシェにも「美」を感じます。ポルシェという車がどういう価値を創出しようとしているのか。素晴らしいメーカーだと思います。私はこれまで、「モノ」は所詮は「モノ」だと思っていました。所有しても数ヶ月ですぐに飽きるんだろうと思っていました。しかし、「モノ」にも「心」のこもったモノがあるんだなと感じるようになりました。よく考えてみれば、「モノ」を創る人間に「心」があるわけですから、その「モノ」自体に人間の「心」が反映されているわけですよね。「モノ」だと思ってバカにしてはいけないなと。。。しかし、同じモノでも、どうやってもすぐに飽きてしまうモノがあるのも事実です。

日本車の多くが実はそうだと思います。すぐに飽きてしまう車が多いのではないでしょうか。これは本当に悔しいです。どうして日本の車はすぐに飽きてしまうのか。。。。作り手の魂のようなものを感じることが無いのです。ポルシェには作り手の魂を感じます。「モノだと言ってなめんじゃねえよ。何ならどこまでも攻めてみろよ。エンジン回してみろよ。お前の能力なんて大したことないじゃないかよ。俺の持っている能力を使い切ってみろよ。簡単には征服できないぜ」と言われているような魂を感じるのですね。魂に訴えている何かがあるから、世界中にこれだけフアンがいるんだと思います。フェラーリにもランボルギーニにも同じことが言えるではないでしょうか。外観のカッコ良さだけでは絶対に無い魂のようなものでしょうか。。。。。

実際に運転していると、「ここまで繊細に考えているのか! 一体、人間ってどこまで繊細なんだ」と感服します。人間の五感に訴えてくる作りです。まさにある意味、芸術に近いものだと思いました。速く、安全にスムーズに走るために、スポーツカーとしてのあるべき姿を徹底的に追及してきた努力を感じます。この努力を日本車は真似することはできないでしょう。

簡単に言えば、「人間の五感に訴えてくる走り(美)」に価値を置いているのか否かだと思います。ポルシェやフェラーリ、BMWは「走り(美)」に価値を置き、日本は「経済合理性、通常走行の快適性」に価値を置く。価値を置いている所が違うので、絶対にポルシェ、フェラーリ、BMWにはその「走り(美)」では勝てない。ヨーロッパでは、いまだにMT比率が高いのが現状です。MTに乗る理由は、「楽しい」からだと思います。経済合理性ではなく、「楽しい」からMTに乗る国ですから、「走り」に価値があるのは理解できます。AT比率99%の日本から、「走って楽しい」車が生まれてくるのは難しいと思います。

86に試乗しましたが、どうやっても「走り(美)」の楽しさを感じませんでした。エンジン音にもワクワクしませんでした。エンジンの回転の吹き上がりや回転落ちも遅いです。クラッチの繋がり具合もヘナヘナでスカスカでした。車体剛性もヘナヘナ感がありました。これ、本当にスポーツカーなのかとガッカリしました。あれで車両本体価格300万円は私は「高すぎる」と思いました。逆に素のボクスターのMTで、車両本体価格584万円は安いと思ったのです。86を買うならば、あと300万円追加して、ボクスター買った方が結果としてお得感が強いとも思いました。

ボクスター981は本当に良くできた車だなと改めて思った次第です。911を試乗した際、ボクスターから911に乗り換えたいという気持ちが強くなりませんでした。ボクスター981には911に無い魅力があります。逆に911にはボクスター981には無い魅力がありました。「いつかは911」と言う人が多いのは事実です。自分も「ポルシェは911」だとずっと思っていました。しかし、911試乗後に、素のボクスターのMTを乗ると、「いや~、こいつも面白いな~」って思うのです。何ともいえない、コーナーでの軽快感を伴う踏ん張りは911には無い魅力です。911の踏ん張りとボクスター981の踏ん張りは微妙に異なるのですね。ボクスターの方が安定していると皆、言います。ユイレーシングでも言われました。ボクスターの限界走行では、「何も起こらない」。911の限界走行では、「リアが流れる独特の癖がある」と。「何も起こらない」安定感がボクスター981にあるそうです。嫌味な言い方をすれば、「何も起こらないから面白くない」とも言えます。911の場合、「何かが起こるから制御しないといけないからそこが面白い」とも言えます。

私の現在の技量では、「何も起こらない」方が楽しめます(苦笑)。。。腕が上がれば、911の方が楽しいのかもしれません。そういう意味で、ボクスターは入門編という言い方をされるのもよくわかってきました。

今後、ボクスター981のMTで練習を続けて行きますが、ひょっとするといずれは癖のある911と闘いたくなるのかもしれません。腕が上がればの話です。勿論、腕を上げるための練習は続けます。

ポルシェって商売上手だな~って笑ってしまいます。

何かわけのわからないことを、バラバラに書いてしまいました。何を書いているのかわからなくなったところでそろそろ仕事に取り掛かります。



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