ポルシェに出会って思うことですが、人間って本当に意外に順応性があるな~って思います。2012年5月にボクスター981の右、MTを発注して、11月中旬に納車になる時は、本当にMTが運転できるのかな~って不安でした。20年以上、MT運転をしていなかったからです。僕にとって、ポルシェのMTを運転するのは相当にハードルが大きかったのです。子供の頃から、ポルシェやフェラーリ、ランボルギーニ、フェアレディといった車をMT運転する人に憧れを抱いていました。運動神経、反射神経が優れているんだな~って思っていたからです。自分とは無縁かなとも思っていました。
しかし、購入後5ヶ月が経過した現在、サーキット走行も若干ながら経験し、MTは苦でないどころか、自分の手足のように勝手に動きます。自分が普通にするようになって、そして、それが当たり前になって、憧れもくそも無いな~って思うようになりました。一般公道でも中吹かし、ヒール&トウは普通にやるのが当たり前になってきました。昔所有した、マツダファミリア、カローラ、シビック、ミニといった車で、全く出来なかった中吹かし、ヒール&トウが、まずはポルシェで出来るようになってしまいました。ポルシェで練習し、出来るようになったので、ミニや普通の車のMTで出来るようになりました。ポルシェでは何もかもが思ったように動くので、逆に中吹かしやヒール&トウが習得しやすかったのですね。これって面白いな~って思います。
まだ、中吹かしやヒール&トウが出来なかった時、他の車で練習してから、ポルシェで実施しようと思っていたのですが、師匠からいきなりポルシェでやった方が絶対にいいとアドバイスされた意味がようやくわかりました。そういう意味では、車の操作のイロハをポルシェで習うことができました。これまでの人生で全然できなかった中吹かし、ヒール&トウができるようになり、まさにポルシェに感謝、感謝です。
この5ヶ月で、PDKも何回か経験しました。この数回の経験が、MT運転に相当に生きていると思います。PDKは人間がMTで実施すべき見事なまでの精度での操作をしてくれました。中吹かしの完璧な調整能力には驚きました。この経験が、実は非常に現在のMT運転に効いています。中吹かし量、音量等を体に叩き込み、同じことを今度はMTでやればよいのですからね。いい手本だな~って思って、PDK車を試乗させて頂きました。
昨日日曜日の朝練では、気持ちよくボクスター981のMTを完全にマネジメントできたと思いました。中吹かし、ヒール&トウがキレイに決まり、コーナーで強いグリップを感じながら、グイグイと攻めることができました。まだまだ全然攻めれるな~と余裕で気持ち良く攻めることが出来ました。普通の人が助手席に座っていたら、超怖いと思います。しかし、自分は全く怖い気持ちではなく、完全にマネジメントしている状態でした。限界からほど遠い領域にいるな~って感じていました。これが限界近辺になると全く自信は無いです。これは限界走行の経験が余りにも乏しいからです。限界からかなり離れているな~、しかし、そこそこ攻めているな~って自分でわかるようになってきたのです。
他にも弱アンダーステア、超アンダーステア、オーバーステアがどうして起こるのかも体で体感することができました。これらを起こさないように速く走るためのテクニックはまさにユイレーシングで教えて頂いております。まだ出来ませんが、理論がわかってきたので、それをどう実践したらよいかが分かってきました。
若干5ヶ月でこんなにも変わるものかと自分で驚いています。オープン状態で走ることにも完全に慣れてきました。というより、ボクスターをクローズドな状態で走っていることに大変な違和感を覚えます。不自然な気持ちになるのです。これも大きな変化です。
昔、全く歯が立たなかった運転テクニックや想定もしなかったオープン走行が現在は当たり前になっているということに自分で驚きを感じています。スポーツ走行を我流ではなく、キチンと理論で解釈し、走ることが素晴らしく面白いと感じるようになりました。
人間ってこんなに変わるのかと不思議です。
この5ヶ月間、真剣にボクスター981と向かい合ってきました。どうやったら、速くスムーズに乗りこなすことが出来るのか。中吹かし、ヒール&トウがなかなか出来ず、苦しみました。サーキット走行でも苦しみました。正直、真剣そのものでした。仕事と同じかあるいはそれ以上の気合を入れていました。趣味は仕事よりも真剣にやれって、以前、ある先輩に言われたことがありますが、まさにその通りでした。客先訪問の際もボクスター981を使い、中吹かし、ヒール&トウを一般公道で練習していました。途中、師匠にも助手席に乗ってもらい、練習成果を見てもらいました。それでもなかなか習得することが出来ず、「俺、才能ないな~」って思いました。「こんなもん、できるわけないわ」っとも思いました。
しかし、ある取引先社長に会った時、「何だ、お前、MT乗ってるんだ? ヒール&トウできるんだろ」ってからかわれました。「できるわけないでしょ、そんなもの」って答えました。60歳になろうとする彼は、「できね~の? 情けない奴だな。俺が手本みせてやるよ」と言ってきました。MT車に乗るのはもう20年ぶり以上だそうですが、僕のミニで普通にヒール&トウが出来ました。僕は驚いたのです。「20年以上もMTに乗っていないのに凄いですね~」と言いました。
彼曰く、「イヤ~、人間って不思議だね~。20年以上前のことまだ覚えているんだ」と自分に感心していました。
それからです。僕が気合を入れて、「こんちきしょう」と思ったのは。練習、練習の毎日でした。これだけ真剣に車の練習をしたのは生まれて初めてです。真面目に「こんちきしょう」と思いました。どうして俺だけ出来ねえんだよって思いました。一般公道で、エンジン吹かして恥ずかしいとか思ってられないと思いました。とにかく、出来るようにならないと始まらない、恥ずかしいなんて思っていたら出来るようにならないと思い、躊躇せず、中吹かしをガンガンにやるようにしました。そして、PDKの試乗で完璧な中吹かしを体験しました。
こういったことを積み重ねていき、今は、普通に中吹かし、ヒール&トウをしている自分がいます。
結論、「真剣にやればそこそこはできるようになるんだな~」って思っています。勿論、うまい下手はありますし、神業のレーサーの域には程遠いです。しかし、自分で納得し、自分で楽しむレベルには到達しました。後はどんどん深めていくだけで、基本技術は体得できたと思っています。
車もそうですが、仕事でも楽器でもスポーツでもやはり、「継続は力なり」だなって思います。とにかく、人が出来ないくらい、バカになり切り、基本を何度も何度も繰り返し、練習することで、才能が無くてもそこそこ出来るようになると。
仕事でも頑張っていれば、5年前には絶対に出来なかったことが、今は普通に出来ているということがありますよね。楽器でも何でも。ゴルフでも同じですよね。僕の場合、ギターでは相当に苦しんでおります。20年近くやっているのですが、光が見えず状態ですが、最近、ようやく1mmの光が見えてきました。これも続けて参ります。
頑張っていれば、自分の器自体が少しづつ大きくなってくるのだと思います。仕事も車も、音楽も。。。
若い人が絶対に出来ないような仕事が出来るように、49歳になった今も頑張り続けることで、若い人に着いてきてもらえるのではないかと思います。幾つにになっても勉強、邁進でしょうか。。。終わりが無い闘いです。闘いを止めた瞬間にエイジングが始まるのですね。アンチエイジングですよね、やはり。必ずエイジングはするのですが、これをなるたけ遅らせる。これが目標です。義理母はエイジングが相当に早かったので、60歳ぐらいから、周囲の皆が大変でした。義理父も地獄の介護でした。妻も私も正直、苦しかったです。心の底では、「何で60歳で立てなくなるんだよ」と思っていました。日頃から体を使うことが嫌いな義理母でした。それが60歳で足腰が立たずという最悪な結果を生みました。「日頃からそこそこ意識して体を鍛えておかないと、早い段階で皆に迷惑をかけてしまう」と強く思いました。周囲は精神的に苦しかったと思います。
私のオヤジ、オフクロは80歳になった今でも、トレーニングに精を出し、基礎体力は60歳レベルです。驚くレベルです。しかし、彼らは毎日の2~3kmの水泳、ジョギングのトレーニングは欠かしません。これはなかなか出来ることではないです。つまり、継続は力なりです。
仕事、車、音楽共に、継続して基礎訓練を繰り返し、頑張って行きたいと思っております。
車はサーキットに行かなくても、一般公道でもスムーズな運転技術の体得に励みます。これはプロのドライバーは皆言っています。一般公道でも、荷重移動、アクセル、ブレーキ、ハンドリング等、神経を使い、意識して練習している人がどれだけいますかと。何も考えずに一般公道を走るのと、テーマを持って一般公道を走るのとではサーキット走行でも全く違ってきますよと。。
自分もテーマを持って、一般公道を走るようにしています。中吹かし、ヒール&トウは普通に無意識にやっているので、イーブンスロットル、荷重移動、ハンドリング、ブレーキングは意識してやるようにしています。何も考えずに乗るということはまずないです。
まだまだ頑張ります。。。。
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