2015年6月1日月曜日

216. マツダ新型ロードスターよ、有難う!!

2015年5月30日(土、晴天)に、マツダの新型ロードスター(MT)の試乗に行って参りました。一番安価な250万円のタイプでした。


以下、結論です。


「週明け月曜日、僕は大変に気分が良いです」


それは、試乗に行ったマツダのディーラーで借りた新型ロードスターが大変に楽しかったこと、さらに、他のデミオディーゼル、CX-3のディーゼルが素晴らしかったことが分かったからです。


新型ロードスターは130馬力しかありません。マツダはここに果敢に勝負を挑んできました。「クルマは馬力じゃないんですよ、操る楽しさは馬力とは関係無いんですよ」と。燃費だ、経済性だと叫ばれている状況の下でも、各メーカー、なんだかんだで馬力は上げてきてますよね。燃費も上げてきますが、馬力も上げてきています。そんな状況の元、いつのまにか、430馬力のM3の燃費が、210馬力ちょっとの日産スカイラインの燃費よりも良くなってきてしまっていますよね。現況では、ハイブリッドを除く燃費で言えば、ドイツ車が世界NO.1となってしまいました。日本車はハイブリッド以外はやる気無しという。。そういう中で、マツダはエンジン単体での燃費向上やディーゼルに力を入れてきておりました。とりわけ、マツダのディーゼルは素晴らしいと評価が高かったです。


それでは、マツダのディーゼルをBMW320Dツーリングのユーザーである僕がどう評価するのかですよね。


結論からしますと、マツダのディーゼルとBMWのディーゼルは勝負にならないと思いました。マツダの圧勝です。とりわけ勝負にならないのが静粛性、滑らかさです。マツダのデミオディーゼルとBMW320Dツーリングを比較して、BMW320Dツーリングを今すぐにでも手放したくなりました。その位、マツダのデミオディーゼルは素晴らしいと思いました。エンジンをかけた瞬間にBMW320Dツーリングとの違いを感じました。以前、CX-5のディーゼルに試乗して、BMWよりも明らかに良いと思っていたのですが、最廉価盤のデミオディーゼルでも、BMW320Dツーリングよりも全然良かったです。BMW320Dツーリングの場合、エンジンをかけた瞬間から安っぽいガラガラ音が響きますが、デミオディーゼルの場合は、ディーゼルの安っぽさが殆どありません。ガソリンエンジンに近い感じで、言われなければディーゼルだと気が付かないレベルだと思いました。走りの質感もBMW320Dツーリングよりも上です。高級感というか、何というか。。。 


デミオディーゼル、恐るべし。こんな素晴らしいクルマを産み出したマツダ、いや、我が日本、恐るべし。BMW糞喰らえ。まさに、勝利の瞬間でした。僕の中で、日本のマツダのディーゼルが、BMWのディーゼルを完全に叩きのめした瞬間でした。デミオディーゼルが売れる理由がよく分かりました。もし、今、BMW320Dツーリングを持っていなかったら、間違いなく、価格が3分の1のデミオディーゼルを買ったでしょう。乗った感じでは、デミオディーゼルの方が高級感がありますからね。参りましたよ。街中運転の楽しさにおいても、BMWの完敗です。つまり、マツダの圧勝だと思いました。逆に言えば、BMW320Dツーリングのユーザーであることが恥ずかしく思えてきました。何でこんなクルマにたくさんの金を払ってしまったのかと。。 オレは見るが目が無い。本質が見抜けない馬鹿野郎だって思いました。


「おい、この野郎、ぼったくりのBMWが。そもそも、何でアメリカ価格の2倍するんだよ」とまた思ってしまいました。BMW320Dツーリングは日本では600万円しますが、アメリカでは300万円ですから、そうなるとデミオと100万円ぐらいの差しかないですよね。僕はこの100万円というのが本質的な差だと思います。やはり、百歩譲っても、600万円はぼったくりです。これは異常ですね。舶来品志向の日本人だな~って改めて思いました。


但し、BMW320Dツーリングの場合、時速120kmを超える速度であると急に良くなります。時速100km以下の乗り心地はいただけないです。昨日、妻の運転で、往復120kmの運転をしたのですが、妻も「このBMW320Dツーリングは時速120km以下だと酷いわね。ガタガタ、フラフラ、運転していて怖いわね。足元からの振動も酷いわね。トヨタのプロボックスに乗っているような気がするわ。でも、120kmを超えてくると急に安定してくるので乗り心地が良くなる」とコメントしていました。僕も全く同じ気持ちです。やはり、アウトバーン志向なんでしょうね。時速120km以下の通常走行では、どうにも安っぽいという評価です。価格にして300万円ぐらいのクルマがいい所じゃないでしょうか。走りに落ち着きが無いし、フラフラしていて高速だと怖いです。新型MINI Cooper Sの方が遥かに安定感、高級感があります。といいますか、新型のCooper SはBMW5シリーズにと同等の乗り心地、静粛性で、驚きでして、これは本当に凄いと思いました。。。


マツダのディーゼルがいかに素晴らしいか。デミオディーゼルという最廉価バージョンでも、BMW320Dツーリングより全然素晴らしいと僕は結論づけました。一刻も早く、BMW320Dツーリングを売り飛ばしたいという気持ちが強まりました。600万円ですが、1年落ちで売った場合、250万円ぐらいとなります。BMW320Dツーリングは新車需要が高いので、1年落ちで売りに出した場合は250~270万円ぐらいとなってしまい、「これだけは申し訳ございません」と担当セールスですよ。つまり、やはり本質的には300万円ぐらいの価値しかないので、その本質が露呈するのですね。。。ぼったくりの場合は、中古市場で化けの皮がはがれるのです。。。 それもこれもが本質を見抜けない僕の責任ではありますが。。。


「この野郎、BMW320Dツーリングが素晴らしいといった清水和夫はやはりBMWの回し者だ」と頭に来ましたよ。やはり評論家の言うことは当てにならん。舶来品志向が強すぎて、日本車を過小評価していると思います。


さて、新型ロードスターはどうであったのか?


「楽しい!!」の一言でした。130馬力しかないにもかかわらず、よくもここまで仕上げてきたものだと驚きました。試乗はスポーツ走行ガンガンのS師匠と一緒に行ったのですが、コーナーでの減速、コーナリングの際の挙動等を中心にチェックを行いました。一般道路でここまで攻めるなんて、S師匠の本気さが伝わってきました。試乗後は焦げた臭いがあちこちから。。。(爆)。。。


しかし、ここまで攻めても、実に安定している! 腰がグイと地面に沈み込み、振られる感じがありません。4輪がしっかりとグリップしている感じが体に伝わってきました。


「アレっ?? オレのボクスター981よりもこれって面白い???」と真面目に思いました。S師匠は本質を追いかける方です。僕が兄貴と慕う方でして、ロードスターユーザーです。この方であれば、ランボや911でも買える方ですが、ロードスターが楽しくて充分だからとロードスターに長期間乗っている方です。次もランボではなく、ロードスターになりそうです。S師匠はよく僕に言います。「一番大事なことはクルマの能力を100%引き出すこと。100%引き出せれば、どんなクルマでもすごく楽しいよ。いいクルマ、高いクルマにはそれなりの価値があるけど、そうでなくても、スキルさえあれば楽しいカーライフが味わえるんだ」と。


ごもっともな意見です。こういうカッコいいことを言うS師匠ですので、当然、仕事も抜群に出来る方でして、仕事においても本質を見失わず、貢献度の高い仕事をしておられます。表面的なことはどうでもよい、中身が大事なんだというシンプルな姿勢はやはり僕は好きです。


試乗中も試乗後も、S師匠は何度も僕に言って来ました。


「ボクスター売って、ロードスターにしちゃいなよ。」


これ、実はS師匠の本音だと思います。正直、僕は新型ロードスターは楽しかったです。コーナーをガツンと攻めた時の落ち着き感は見事でした。バタバタ暴れる兆しはなく、しっかりとグリップし、腰が見事に据わりました。粘り感を体感できました。S師匠もこの粘り感は高く評価していました。


「馬力以外は充分合格だ。しかしな~、130馬力じゃドリフトしんどいな~」って、何でもドリフトに持っていきたがるのはS師匠の趣味です。「でも、それを除けば、う~ん、実によく出来ている。グリップ感はなかなかだし、コーナーあれだけ攻めても粘りがあってよい。あっ、それはそうと気づいてた? 僕、アクセル、ベタ踏みしてたこと?(爆)」


そうなんですよ、S師匠、一般公道でアクセル全開。全開コーナリングでした(爆)。S師匠のこういう大人げない所が好きなんだな~。本気は心とはまさにこれですね。常に本質を見極めようという姿勢は感服ものです。アクセル全開でガンガンに一般公道のコーナーを攻めるS師匠。


「変わってないな~」って思わず笑ってしまいました。。。。(苦笑)。。。。


試乗を終えた後、笑みが止まりませんでした。ギアのコリコリ感はとても良いですね。991型の911よりもギアのシコシコ感、コリコリ感は僕にはいいです。節度感もいいです。デザインでは、僕は個人的には好きです。購買意欲が沸きます。


それといいな~って思ったのは、乗り心地です。あれだけ、全開でコーナーを攻めているにも係らず、腰に粘りがあり、グリップ感があり、へばりつき感、落ち着き感があるので安心していられますし、ガタガタ、バタバタがないので気持ちよく座っていられるのですね。これは非常に素晴らしいですし、僕の体系にはシートでの座り心地は実に良かったです。と言いますか、ボクスター981のシートよりも僕には良かったです。


エンジン音もそれらしい雰囲気を醸し出していました。個人的には気持ちよいサウンドでした。


もし、欠点があるとしましたら、走るところ以外の点です。荷物置き場ですね。ボクスター981を100点としますと、ロードスターは10点ぐらいでしょうか。ここだけは残念です。ボクスター981のいい所は、2シーターと言っても、シートの後ろに荷物が置けるのですよ。僕はいつもパソコンが入った鞄を置いています。また、上着をシートに引っ掛けることもできます。シートの後ろに荷物が置けるのは2シーターと言えどもこれは大変に貴重です。それと、ボクスターの場合、フロントとリアの両方のトランクがあり、これがかなりの荷物スペースです。これは大変に便利でして、とりわけフロントの荷物入れは、小柄の人ならば入ってしまい、フロントボンネットを閉めることが出来る程の荷物スペースがあります。ロードスターの場合、荷物入れは期待できないです。旧モデルよりも小さくなっており、ゴルフバックも絶対に入らないです。旧モデルではドライバーを抜けば、ゴルフバックが入りましたが、新モデルは厳しいですね。走りに専念する贅沢モデルとなりました。日常生活での実用性という点だけが劣るとは思いました。その意味においては、かなり贅沢です。


でも、基本は走りですよね。僕もボクスター981のフロントにもリアにも荷物を入れて走ったことは殆ど無いと言ってよいです。何故かって、基本は走りを楽しむためだけの贅沢なクルマです。日常使いをすることは皆無です。そういう位置づけですので、贅沢ですよね、やはり。。。 新型ロードスターはもっと贅沢ですよ、荷物は殆ど入らないのですからね。純粋に走りを楽しむスポーツカーと言えると思います。


細かいことは言わないです。


要は、「運転していて楽しいか、楽しくないか」ですが、「極めて楽しい。気持ちいい。ニコニコ顔になれる」というのが結論です。


こんなおぼろいクルマ、ようマツダは作ったなと心の底から思いました。


これは間違いなく馬鹿売れだと。現に、世界中で注文が殺到しているのは初期段階であるとは言っても、実に素晴らしい成果だと思います。日常性が無い走りに特化したクルマでこれだけ注文が来ているのは、素晴らしいの一言です。でも、僕はこれは予想していました。


S師匠は付け加えていました。「200馬力の86よりも、130馬力のロードスターの方が全然面白い」と。僕も同感でした。


マツダ、ロードスターよ、お前は何てやつなんだ。プチプチ肌の赤ちゃんのように可愛いやつだ。みんなに愛される奴になってくれ。お前は馬力こそないが、運転の面白さを追求したクルマにするって、マツダの開発陣が声高に叫びながら作られたクルマだ。嘘っぱちでない本気の勝負をかけて作られたクルマだ。半信半疑で試乗したが、開発陣の気持ちがよくわかったよ。お前はホンモノだよ。お前のことを愛して、大切にしてくれるユーザーが世界中にたくさん出てくるであろうよ。


マツダ、ロードスターよ。期待通りの楽しいクルマじゃないか。ご機嫌だよ。サーキットではなく、普通の街乗りでも、ニコニコ顔で運転できる相棒だよ。これならば絶対にお前は売れる。日本だけでなく、世界中のクルマ好きに愛され、売れるだろう。いや、売れてもらわないと困る。この自動車大国の日本の誇りを維持するためにも、お前には絶対に売れてもらわないと困るのだよ。


マツダ、ロードスターよ。お前は、マツダの開発陣が本気で勝負を挑んで開発されたクルマだよ。本気の開発ってのは真似が出来ないんだよ。お隣さんの国が、大手企業の下請け生産で儲けているよな。コピー商品の生産で儲けているよな。でも、オリジナルなものを本気で開発して、作り込んでいく魂は下請けで出来ることじゃないんだ。ハートはコピー生産できることじゃないんだ。つまり、お前は日本がオリジナルの発想で本気で長い時間、研究・検証して作られたクルマなんだよ。そんじょそこらの奴らが簡単にコピーできるものじゃないんだよ。だから、それがキチンと世の中で評価されて欲しいんだ。


マツダ、ロードスターよ。お前が果たさないといけない役割は大きいんだよ。確かに世の中には面白いクルマもあるよ。ランボ、フェラーリ、ポルシェ、M3、ロータス、アーストンなど面白いクルマはあるよ。でも、面白さを味わうために高額過ぎる対価を払う必要があるんだ。ロードスターは、高額であってはならないんだ。世のクルマ好きが必死で働けば買える水準であることが必要なんだよ。オレは、世のたくさんのクルマ好きの少年、青年、オヤジ達がニコニコ顔でロードスターを楽しむことが出来る世の中になって欲しいって思ってる。新入社員が84回ローンで買える水準でなくてはならないんだ。50歳超えたオヤジが、ぶつぶつ言うカミさんを説得できる金額でないとダメなんだよ。スポーツカーで広くみんなに楽しいことを味わってもらおうという姿勢は、マツダが提案する素晴らしい考え方であり、それこそが日本らしい可愛い精神なんだ。そういう気持ちは、なかなか真似ができることじゃないんだ。日本ならではの生き方みたいなものだとオレは思う。


ありがとう、ロードスターよ。


こんな気持ちになりました。今日から、僕は仕事頑張ります。









4 件のコメント:

  1. 再度のコメント、恐縮ですが・・

    ロードスター、いいでしょ!
    わたしも試乗してから、脳裏から離れません・・・

    現在981ケイマンS PDKに乗ってますが、クルマとしての魅力はNDロードスターの圧勝ですね。
    正直、買い替えを考えています。

    http://minkara.carview.co.jp/userid/266983/blog/

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    1. ハイ、おっしゃる通りです。ロードスターはとても僕の琴線に触れました。とても可愛い奴です。楽しい奴です。馬力は小さいですが、振り回したくなる気持ちです。かなり気になる奴です(爆)。。 どうしようって感じです。社用営業車として活用しようかと。。BMW320Dを売り飛ばして、これにしたいって心の底から思っています。購買意欲を大いにそそられてます。コメント有難うございました!! こんなクルマを作ったマツダに脱帽します。嬉しいです、本当に。

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  2. きょくちょー2015年6月3日 22:02

    面白い車の列挙にメーカー名が並ぶ中、M3だけが車名で来る所が、kikunさんの気持ちを非常に良く表していて笑ってしまいましたw

    S師匠お元気そうですね♪
    よろしくお伝え下さい^^

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    1. ハイ、S師匠はお子様も生まれて、クルマは一切禁止になっておりますが、元気です。「今は南千葉に行けなくても、必ず行ってみせる」とS師匠は言っております。僕が思っている以上に、南千葉に対する愛情は強いようです(笑)。僕も速く、南千葉に行きたいですよ。事故以来、まだ厳禁状態でして。。。。 これも僕の責任ですが。。。。 ハイ、M3以外はどうも??? と思っています。それと、やはりアメリカ価格の約2倍というのはどうかと。。。 いくら何でもぼったくりでして、こういう姿勢、考え方が好きになれないんです。

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