2013年5月1日水曜日

51. う~ん、わからなくなってきた。。。。

先日、空冷ポルシェ911に乗ったことをブログしました。まさに先祖帰りです。空冷ポルシェ911に乗った後、25年以上後に生まれたボクスター981のMTを運転した時、「何て簡単なんだよ。簡単過ぎる」と思いました。

空冷911のMT車は、クラッチが僕のボクスター981よりも重めで、かつオルガン式だったので、何とも言えない踏みずらさがありました。スパッと踏めないのですね。また、ギアも超ロングストロークで、グニャグニャしており、スポーティな迅速な操作が大変にやりずらかったです。スパスパ決まるボクスター981のMT操作に慣れてしまっている僕としては、「これ、運転できねえ~」と真面目に思いました。

空冷ポルシェは左ハンドルでした。ドイツですので、左ハンドルは当たり前ですが、ペダル配置がまた「何じゃこれ~!!」と思いました。よくポルシェのMTのペダル配置の議論がされておりますよね。例えば、ポルシェのMT車の左ハンドル車のペダル配置は最高だが、右ハンドル車は最悪だと。。。

僕はこの議論そのものがおかしいと思います。まるでなっていない議論だと思うのです。少なくとも僕には、右ハンドル車のMTのペダル配置は何の違和感も無いですし、僕の妻も同じことを言っています。ヒール&トウも普通にできます。完璧なペダル配置だと思っています。これだけヒール&トウがやりやすいペダル配置も無いな~って思っている程です。しかし、右ハンドル車のMTのペダル配置は最悪だと言う方の意見は、「ペダルが左に寄り過ぎている」と言います。

確かに、左に寄っているのは事実です。しかし、左ハンドル車のMTのペダル配置を見ると、僕に言わせれば、「明らかに右に寄っています」。左足のクラッチペダルの位置が、体の真ん中に近い所に来ています。右ハンドルMT車のアクセル位置は逆に体の真ん中に近いところに来ています。

つまり、右ハンドル車の場合は、クラッチペダルの位置が極めて自然な場所にあり、アクセルペダルの位置が体の真ん中に近い所に配置されています。左ハンドル車の場合は、アクセルペダルの位置が自然で、クラッチペダルの位置が体の中心に近いところに来ています。

MT車のペダル配置の議論は、クラッチを基準に考えるか、アクセルを基準に考えるかでまるで違ってきます。

僕には、930ターボのMTやそれ以外の空冷911のMT車の左ハンドルのペダル配置は大変に違和感があり、「よくもまあこんなペダル配置で運転ができるものだな~」って感心したほどです。

結果、S師匠が「ペダル配置なんてどうってことないよ。用意されたものを自然に踏めばよいだけ。そんなことは一切考えないで、何でも上手に使いこなせる人が上手いドライバー」と指摘されました。右ハンドルのポルシェは、英国、豪州を含め、いろいろな所で販売されているわけですし、英国でのプロドライバーのサーキットでの試乗ビデオはほぼ100%が右ハンドルですものね。普通に運転しているのですから、右、左ハンドルのペダル配置の議論は意味が無いな~って思いました。

いずれにしても、空冷ポルシェのMT車は、「結構手強いな~」って思いました。あんなに踏みずらい重いクラッチ、グニャグニャして超ロングストロークのギア、重いハンドル、体がよじれるかと思うほどのペダル配置。。。これで凄いスポーツ走行やるんですから、半端じゃないです。一体、ポルシェは人間の体の構造を何も考えていないんじゃないかって言うぐらいに、運転しずらいものでした。これをスポーツ走行させるなんて、運動神経と反射神経の塊のような人じゃないかと思いました。

思えば、バブル全盛期に、イケイケのねえチャンどもが超ミニスカート、ハイヒールで、930ターボのMTをタバコ加えながら片手で運転していたのですからね~。よく考えると、あの時のねえチャン達、凄い腕持っていたんだな~って思います。バブル期にはポルシェ911は全てMT車しか無かったのですからね~。。。 時代も大分変って、ポルシェも随分と乗りやすくなったものだと思いました。

自分も空冷ポルシェ試乗の後、ボクスター981をこれまで以上に乗りこなせたような、つまり、運転が凄くうまくなったような気がしたのですが、これって何を意味しているのかなって思いました。

カメラにしても、昔は、ピントも、シャッタースピードも被写界深度も全てマニュアルで設定していました。現在のカメラは全て自動です。僕も昔は、必死で一眼レフで手動設定し、ガツガツと写真を撮っていた時期がありました。妻の若い頃の写真は、全て手動設定で撮影した名作ばかりです(苦笑)。写真一枚撮るのに思いを込め、露出を自分なり考え、どうやったらいい写真が撮れるのかを1枚1枚の写真を撮るたびに考えていました。しかし、今やどうでしょう。何も考えることなく、デジタルで写真を撮っている自分がいます。マニュアル撮影時代、新婚旅行の名作となる写真は80枚程度でした。この80枚に命を懸けて気合を入れて写真撮影をしました。

最近、若い人の新婚旅行の写真を見せてもらいました。枚数は何と3000枚でした。途中で見るのが嫌になった程です。多すぎて見るのが大変です。iPad miniに保存されたものを見るのは簡単ですが、さすがに3000枚は多いです。記録写真としては、80枚よりも3000枚の方が歴史をキチンと記録するという意味では間違いなくいいと思いました。

僕も今はiPad miniに画像を保管しております。印刷することはまずしないようになってしまいました。従って、写真アルバムもデジタル時代になってからは1冊も無い状態です。

しかし、どうでしょう、自分の家族の歴史をパッと見たい時、アルバムが1冊も無いのですね。PCを起動して、所定のソフトを立ち上がらせないとすぐには見れません。データ保管が安全にされていればよいのですが、バックアップが無い状況で、トラブルがあれば過去の歴史を全て失ってしまうと言っても大げさじゃありません。

昔、必死になってアルバムを作っていた頃が懐かしいです。少ない写真を並べて、写真1つ1つに手書きでコメントを書いていました。今、読んでもみんな可愛いな~って思います。親父の字、妻の字、姉貴の字も見えます。字に人間性も表れていますよね。

年賀状ももはやソフトで瞬時にできます。字が下手でも練習しなくてもよい時代になりました。ペン習字を習う人が大分減りましたが、それも時代の流れでしょう。

恋愛しても、相手の親と話を一度もすることなく、彼女と携帯でいきなり話をすることができます。昔は、彼女のオヤジ、オフクロがまずは電話に出て、挨拶をすることから始まり、そこで気に入られないと先に進むことができませんでした。僕などはバツがついているので、それはもう大変でしたよ(笑)。彼女のオフクロに「汚れた人間に娘を嫁に出すわけにはいきません」って電話切られました。最悪の経験でした。他人のふりして電話をかけたことも何度かありました。それを乗り越えて、今があるのですからね。今の若い人は、親に挨拶をすることも無く、こそこそと勝手に付き合っていますよね。僕も49歳ですから、やっぱり、いやですよ。こそこそされるのは。。。もっとコミュニケーションを取り合い、うまくやっていく方法を見出した方が素晴らしい人生なんじゃないかと思うのですが。。。。会社では、目の前の上司、部下の連絡に口頭ではなく、メールが普通に行われているのですからね~。口で言った方が早いじゃないかと思うのですが。。。。

時代が、どんどん自分で面倒臭いことをやらなくてもいいようになって来ています。車もそうです。ポルシェも930ターボを普通の脚のキレイなイケイケねえチャンがハイヒール、くわえタバコでMT操作していた時代ではないです。PDKで自動ブリッピングの時代です。楽ですよ。相当に楽です。

カメラもマニュアル操作なんていらないです。全自動です。恋愛も携帯で全部できちゃいます。楽ですよね。

本当にこれでいいんですかね~って思いました。空冷911に乗って、こんなことを感じた次第です。アンチエイジングが僕のテーマですが、今の時代を普通に生きているとエイジングを早めてしまうのではないかと怖くなりました。アンチエイジングの基本は、頭を使う、体を使うです。誰よりも頭と体を使ってこそ初めて人よりもエイジングを遅らせることができるのですよね。

車も楽ちん、写真も楽ちん、付き合いも楽ちん、日々の暮らしも楽ちんとなると、これはもうエイジングの敵以外の何物でもないと思うのです。

脳を研ぎ澄まし、体を使い、敢えて人が嫌がる面倒臭いことを楽しんでやるという姿勢も大事だと思うのですね。仕事でも皆が嫌がることを積極的に楽しんでやることで、いつのまにか責任ある地位についているということはよくあることだと思います。責任がある仕事だからこそ、頭を使う、コミュニケーションには気を遣うということになり、一見、休まる暇も無いですが、確実にエイジングは遅れているはずです。僕の周りでも、早目に引退した人ほどこそ、エイジングが早いです。耳の聞こえも悪くなり、反応も鈍くなります。簡単に言えば、カッコ悪くなります。

引退しない人にとって、日々の仕事は大変ですが、反応性は高く維持できるでしょう。「この人80歳過ぎているけど、本当かよ?」って思うことあります。僕の尊敬する人は82歳で仕事バリバリでした。反応性はまるで40歳台でしたが、つい最近、後進に道を譲られました。寂しかったです。彼曰く、「老害はいかん」とのことでした。気持ちはわかりますが、目指している人の引退は寂しかったです。ちなみに、彼はまだ車の運転はバリバリです。FUGAに乗っていますが、かなりの長距離もこなしています。

ユイレーシングのトム先生は65歳だったと思います。49歳の私より16歳年上です。しかし、運転テクニックは神様でした。とても、65歳であの領域に到達はできないです。トム先生曰く、いつまでもチャレンジするとのこと。大変に頼もしいです。目指すべき人です。それにしても、トム先生の運転するGT3は凄かった。凄すぎました。

何でも楽ができる現代にあって、アンチエイジングのために、敢えてアナログの部分を残して行こうと思います。デジタルとアナログを上手に組み合わせて、現代を楽しみつつ、アンチエイジングで元気にいられる時期を長くしていこうと。。

最後に、繰り返しになりますが、自車自賛となりますが、ボクスター981のMTは、新型の911の素モデルのMTよりも、スパスパ感、節度感、スポーツ感が高かったとレポート致します。同様なことを言っている人は周りにも多いです。911が必ずしも何から何までボクスターよりも優れているわけではないな~って思いました。

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